制作番組 2010

NHK-BS1 アジアンスマイル/「あの世とこの世をつなぎたい〜台湾・紙紮にかける思い〜」
(2010年12月21日放送)

パソコンやゴルフセット、豪華な邸宅…それらがたちまち炎に包まれる。といってもこれは紙でできた“紙紮”と呼ばれる葬儀に使われる模型。台湾の人々に古くから伝わる風習で、故人があの世でも苦労なく暮らせるようにとの思いで燃やされ、天国へ送られる。これまで紙紮の多くは既成品が使用されてきたが、そこへ新風を巻き起こした人がいた。韓小艶さん(31歳)は、故人一人一人の個性や嗜好を思いやり、ひとつづつ手作りすることにしたのである。韓さんは残された家族と向き合い、故人が生前に好んだものやあの世できっと欲しいと願う物をじっくりと聞き出す。「ご遺族と話すのは、紙紮を作るためだけでなく、残された家族の痛みを和らげるためでもあるのです。」と語る韓さん自身も、かつて祖父ために紙紮を作った。日本への温泉旅行を果たせぬまま亡くなった祖父のために、旅館をそのまま紙紮として燃やしたのだ。温泉につかる祖父の笑顔を想像して、ようやく家族に笑顔が戻ったその瞬間、韓さんは紙紮作りを一生の仕事にしようと決めた。  韓さんの紙紮作りに寄り添い、そこから見える台湾の人々の死生観を静かに見つめる。

ディレクター:西原 裕貴


NHK総合/さわやか自然百景「沖縄 真栄田岬」
(2010年4月10日放送)

沖縄本島の中央部から東シナ海に突き出した 真栄田(まえだ)岬は100万年前のサンゴ礁が隆起した石灰岩でできています。 雨や波に浸食された石灰岩は岬に不思議な造形を作りました。 沖縄の春の訪れを真栄田岬のサンゴの海と林で見つめます。

ディレクター:岩附 信紀


NHK-BS1/世界のドキュメンタリー
「天国のお母さんへ〜青海大地震・孤児たちの疎開学校〜」
(2010年11月2日放送)

2010年4月14日、青海省玉樹を巨大地震が襲う。 2000人以上が命を落とし、 200人もの子供達が親を失った。 復興作業が進む中、この子供達の心のケアを目指す NGOの活動が北京で行われることとなる。 番組は、3ヶ月に渡る地震孤児たちの 北京での疎開生活に密着し、 悲しみと向き合いながらも 生きようとする子供達の姿を描く。

ディレクター:萬 はじめ


NHK教育放送 / ETV特集
「中国残留孤児 夫たちの歳月」
(2010年6月20日放送)

写真:左から 趙国才さん宮沢照子さん夫婦 宮沢順子さん張和亭さん夫婦

去年夏、長野県泰阜村・満蒙開拓団の最後の帰国者である宮沢照子さん(74歳)は、中国人の夫・趙国才さん(74歳)と共に帰国を果たした。69年ぶりの帰国には、夫の支えと理解があった。年老いて、異国(妻の祖国)である日本への移住。そこにはどんな決意があったのかー。
激動の現代史を生き、複雑な日中関係の中で心揺らしながら、日本で暮らすことを選んだ残留孤児の夫たち。中国人である誇りと妻への思いの狭間で、新しい道を選んだ夫たちを見つめる。

ディレクター:萬 はじめ


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